今回は、前回の記事に続いて交通事故の全体像を解説していきます。
3.怪我についての症状固定
治療の終了
病院での通院治療を続けて、症状が完治したら治療終了となります。
また、怪我の内容によっては症状が完治していなくても治療終了となることがあります。交通事故の治療やリハビリを続けていても、それ以上の症状改善が見込めない状態になることを症状固定といいます。
症状固定の状態となると、その時点で保険会社から治療費を支払ってもらっての治療は終了となり、あとは示談交渉によって解決するこちになります。
後遺障害認定
症状固定で治療が終了した場合には後遺障害認定の申請手続きをおこなうことができます。
申請の結果、後遺障害の認定を受けると、後遺障害についての慰謝料などの支払いを受けることが可能です。
4.保険会社から賠償金の提示
賠償金の種類
病院での治療が終了すると、保険会社から賠償金の提示がされます。
賠償金の種類には次のようなものがあります。
- 治療費・交通費
- 休業損害
- 後遺障害による逸失利益・慰謝料
- 入院通院による慰謝料
- 物的損害
- その他
賠償金の提示
保険会社は、これまでの治療経過や過失割合など今回の交通事故についての様々な事情を踏まえて、賠償金の提示をおこないます。
通常、保険会社からの賠償金の提示は、保険会社からの書面によっておこなわます。保険会社からの書面は、治療費など項目ごとの賠償金が記入された書面と、免責証書と呼ばれる示談書に分けられています。
賠償金の内容に納得できれば、免責証書に必要事項を記載して保険会社に返送するようにしましょう。
5.保険会社との交渉
保険会社からの賠償金の提示に納得できない場合には、保険会社との交渉をおこなうことになります。
保険会社との示談交渉を進めるには専門的な知識が必要です。
交渉をおこなう場合には、一度、交通事故の専門家に相談してみることをおすすめします。
交渉で合意に至らなければ裁判で決着となる可能性もあります。
6.賠償金の支払い
保険会社との交渉が終わると、保険会社から賠償金の支払いを受けることができます。
まとめ
交通事故の全体像を解説しました。
交通事故の発生から賠償金の支払いまでにかかる時間は、交通事故の内容やその後の経過によって様々です。事案によっては数年かかるといったこともあるでしょう。
どのような交通事故であっても、最初に解決までの全体像を知っておくことは重要です。
今回の記事を参考に、交通事故の全体像を把握したうえで、手続を進めるようにしてください。
以上