未成年者が交通事故に遭った際の注意点

交通事故の被害に遭うのは、大人だけではありません。学校や習い事の帰りなどは、子どもたちが巻き込まれてしまう可能性もあります。

大人であっても交通事故に遭うのはショックな出来事であり、ふさわしい対応ができるとは限りません。子どもであればなおさらであり、それなりのサポートも必要になります。

必ず病院へ連れていく

本来あってはいけないことですが、小さな接触事故などの場合、ドライバーの中には「大丈夫?」と一応聞いて、被害者の子どもが「大丈夫」と答えると、警察や救急車を呼ばないでそのまま行ってしまうこともあります。

事故直後は痛みを感じていない場合でも、後から痛みが出てくる場合がありますので、子ども本人が大丈夫だと言っても、必ず病院に行って検査を受けさせるようにしましょう。

未成年者は一人で損害賠償請求ができない

交通時の被害者が子どもの場合、もう一つ気をつけなければいけないことがあります。それは未成年者は損害賠償請求が一人ではできないということです。

通常は親御さんが子どもに代わって請求を行いますが、万が一親御さんが亡くなられている場合などは、裁判所が「未成年後見人」を選任することになります。子どもだからといって、泣き寝入りする必要はありません。

こういったケースは弁護士に依頼することも多いのですが、「弁護士の知り合いはいない」「どこに相談すればよいかわからない」ということも珍しくありません。本当に必要な場合には、弁護士探しを手伝うことも、サポートの一つになるかもしれません。

もちろん、その子どもと面識があるなら、親御さんの了解を得たうえでお見舞いに行ったり、必要なものを差し入れたりすることもできるでしょう。

保険会社の言いなりにならない

これは大人の場合にも共通する内容ですが、示談交渉の時には保険会社の言いなりになってはいけません。ここで書いている保険会社とは、主に加害者の加入している保険会社のことを指しています。

加害者側の保険会社なので、子どものケアについてはさほど考えていません。むしろ早く治療を終わらせてほしいし、できるだけお金を払いたくないのです。

「子どもは体が柔らかいから軽傷で済む」「子どものうちはむち打ちにならない」などと言われるかもしれませんが、それをうのみにすることはやめましょう。

交通事故の慰謝料に関して、子どもと大人に差はありません。適切な金額を請求し確実に支払われるためにも、弁護士に相談することをお勧めします。