交通事故を起こしてしまった場合、違反点数が課せられるほか、違反の内容によっては、行政罰や刑事罰を受ける可能性があります。
しかし、違反の事実がないのに、違反点数や、行政罰・刑事罰を受けることは納得できませんよね。
今回は、交通違反の争い方について説明致します。
違反点数の争い方
違反点数の争い方について見ていきます。
警察署に上申書を提出する
法律上、違反点数だけを争う手段はありません。
もっとも、ドライブレコーダーなどで違反の事実がないことが明らかである場合、取り締まりを行った警察署庁宛に、たとえば上申書という形で、違反がないことを伝えることができます。
これにより、任意に違反点数が取り消される可能性があります。
免許更新の際に争う
違反点数が付いた場合、次回の免許更新の際、いわゆるゴールド免許の取得ができません。
そこで、ゴールド免許を取得できなかった後に、ゴールド免許の取得を求めて、都道府県公安員会に対する審査請求又は裁判所に対する取消訴訟をすることができるとされています。
審査請求や取消訴訟の中で、違反の事実がなかったことを争うことができるのです。
免許停止・免許取り消しの争い方
免許停止・免許取り消しの争い方について見ていきます。
意見の聴取の機会に争う
90日以上の免許停止・免許取り消しの処分を行う場合には、意見の聴取といって、処分について意見を述べる機会が与えられます。
そこで、意見の聴取の機会に、違反の事実がないことを意見として述べ、免許停止・免許取り消しを争うことができます。
この意見聴取は、通常5分~10分程度の簡単なものですから、事前に、違反の事実がないことを分かりやすくまとめた書面を準備しておくことが大事です。
また、30日・60日の免許停止の場合には、意見の聴取がありませんが、処分を受ける前に、都道府県警の運転免許課に上申書を提出することにより、事実上、意見を述べることができます。
不服審査請求で争う
運転免許の停止・免許の取り消し処分に不服がある場合、都道府県公安委員会に対する不服審査請求ができるとされています。
この不服審査請求の中で、運転免許の停止・免許の取り消し処分を争うことができます。
裁判で争う
以上のように、免許停止・免許取り消しの処分に対しては、不服審査請求があります。
しかし、不服審査請求で判断が覆る例はほとんどありません。
これは、同じ行政処分庁(都道府県公安委員会)が判断するということも影響しているかもしれません。
そこで、免許停止・免許取り消し処分の取消訴訟という形で、裁判で争うことができます。
裁判では、裁判所という第三者が判断するため、公平性が期待することができます。
他方、不服審査請求の場合、結論が出るまでに数か月であるのに対し、裁判の場合には、判決が出るまで半年~1年以上の時間がかかる点には注意が必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
交通違反に色々な争い方があることが分かっていただけたのではないでしょうか。
もっとも、効果的に争うためには、必要な証拠を集め、分かりやすい書面にするなど、準備が大変です。
ですので、納得いかない!と思われた場合、まずは、専門家にご相談されることをオススメ致します。
以上