「歩行者が飛び出してきても、車のほうが悪い」
「交通事故は歩行者が悪くても、車も責任を取らされる」
こんな話を聞いたことがある方も多いと思います。
歩行者と自動車や自転車などの交通事故が起きた場合には、自動車や自転車のドライバーは、歩行者に比べてより大きな責任に問われます。
しかし、「交通弱者」と呼ばれる歩行者ではありますが、どんなときにも歩行者側に非がないとは言えません。歩行者側の責任が問われることもあるのです。歩行者が責任を問われるのはどんな時なのでしょうか。
交通ルールを無視すれば、歩行者も責任を問われる
自動車のドライバーは当然に交通ルールを守らなくてはいけませんが、それは歩行者にも言えることです。
急に飛び出したり、信号無視をすれば、当然に歩行者側にも責任があります。現在の日本の法律では、歩行者側が100%悪いということはなく、どうしても自動車側の責任が重くなるものの、「過失割合」が適用されます。交通事故において、誰がどのくらいの責任を負うのか示した割合のことを「過失割合」と呼んでいますが、信号無視など歩行者側に責任がある場合には、歩行者側の過失割合が大きくなります。
自動車と歩行者の事故が起きるのは、信号無視や飛び出しなどが多いイメージですが、時には酔っぱらった歩行者が道路で寝てしまい、自動車にひかれてしまう事故も起きています。特に真っ暗な夜中であれば、道路で寝ている人に気づくのは難しいはずです。
小さい頃住んでいた場所では、お祭りの後に路上で寝ているおじさんたちをよく見たものでした。路上で寝ているのも困りますが、まっすぐ歩けずに歩道の方によろけてくる人もおり、何が起きるかわからないので、お祭りの日は特定の道を通らなくしていたことを覚えています。
このように自動車のドライバーが気の毒になるような事故も、時々起きている現状も無視できません。
「交通弱者」であっても、交通ルールは今一度確認を
自分も気をつけなくてはと思うのですが、車や自転車などの乗り物に乗っている時には「事故を起こしてはいけない」と緊張し気持ちが張り詰めることが多いように感じます。しかし自分が歩いている時には、そこまで感じません。
つまり乗り物を運転している時よりも、交通ルールについて意識していないのです。これでは困りますね。どんな立場であっても、交通リールを正しく学び、見直し、守る必要があるのは言うまでもありません。自分自身もこれまで以上に気をつけて生活したいと思います。