「アルコールと運転の関係」でよくある間違い

「酒飲んでも、これを守れば運転してもOK!」という話はいくつかありますが、それはすべて間違いです。少量であってもアルコール摂取をして運転することは、やってはいけません。今回は、飲酒運転において出回っている間違いについて、いくつか紹介しましょう。

間違い1.「ノンアルコールビールの摂取」

お酒が飲めない人のため、あるいはお酒を飲んではいけない時間にアルコールが楽しめるものとして開発・販売されたのが、ノンアルコールビールです。ノンアルコールという名称のため、飲んでも飲酒運転にはならないと思っている人は多いでしょう。しかし、この名称にだまされてはいけません。

実はノンアルコールビルは、少量ながらもアルコールが含まれているのです。アルコール濃度は1%未満ですが、少量であってもアルコールが含まれている限り、それは立派なお酒です。いくらノンアルコールビールを飲んでシラフと同様の状態であっても、飲酒検問でアルコールが検知されたら、飲酒運転とみなされて罰則の対象になります。

そして、なかには本当にアルコール度数0のビールもありますが、ビール特有の匂いで飲酒運転の扱いになり、検問で面倒なことになりかねません。たとえノンアルコールでも運転する際は一滴も摂取しないほうが無難です。

間違い2.「ドライバーが飲酒運転をしてても同乗している自分は飲んでいない」

ドライバーが多少のアルコールを摂取してても、捕まるのはドライバーだから飲んでいない自分は罪に問われないと考えている人はいるかもしれません。しかし、この場合、いくら自分が一滴もお酒を飲んでいなくても、飲酒運転の同罪の扱いになります。

飲酒運転は法律でやってはいけない決まりになっているのに、それを知っていながら酔っている人に運転をさせるのは、間接的に飲酒運転をしていることと変わりありません。したがって、お酒を飲んでいなくても、飲酒運転の同様に懲役と罰金の罰則が科せられます。

罰則の内容はドライバーと同様に懲役3年〜5年、50万〜100万円の罰金です。ただし、ドライバーがほぼシラフの状態と変わらなくて、お酒を飲んでいることを知らなかった場合、罰則は回避されます。

また、同乗しなくても酔った人に車を貸す車に乗るとわかっていながらお酒を飲ませることも、飲酒運転と同罪の扱いです。

間違い3.「飲酒後に6時間、睡眠をとる」

アルコール摂取しても、6時間寝れば体内のアルコールは抜けてシラフになるという噂があり、それを実行している人もいますが、これは大きな間違いです。

体質は人それぞれですから、数時間経過すれば体内でのアルコール分解が進んで、すっきりする人もいるでしょう。しかし、必ず分解されるという保証はどこにもありません。6時間たっぷり寝て酔いが冷めたとしても体内のアルコールが完全に抜け切ったわけではないのです。

いくら意識がはっきりしていても検問でアルコールが検知されたら、それで飲酒運転扱いで行政処分、罰則に科せられます。検問時にシラフだと言い張っても、酒の匂いをプンプンさせては説得力がなく、厳しい処分が下されるでしょう。

また、飲酒をしても運転前に運動をして汗とともにアルコールを排出するという人もいますが、それもやってはいけません。この場合も、身体中からアルコールの匂いがするので、検問時に飲酒をしたとバレてしまいます。通常の生活で6時間眠ってアルコールを抜くのは効果があるでしょうが、運転前にそれを実行することは罪に問われるので、やってはいけません。

まとめ

飲酒運転は運転時の判断が鈍ってしまい、最悪大きな事故に発展する危険性があります。飲酒してもこの方法を実行すれば大丈夫という噂はいくつかありますが、飲酒後の運転は絶対にやってはいけない行為です。

ノンアルコールでもビールやお酒という名称のものは、運転前に手を出さないようにしましょう。また、いくらお酒に強いのが自慢であっても、飲酒後のドライブは避けることが無難です。

 

以上